ワイヤー・タイヤ・ブレーキシュー・チェーン交換時期の確認方法

Let's habit of checking before boarding to enhance safety

安全に走るために乗車前チェックポイント」では日頃の乗車前チェック方法を紹介したが、それだけで十分とはいえない。というのも、ロードバイクに乗っているうちに消耗していく部品も多いからだ。

ここでは毎回チェックする必要はないが、ロードバイクの洗浄や注油するのと同じ頻度でワイヤー・タイヤ・ブレーキシューが交換時期なのかを確認する方法を紹介する。

ワイヤー・タイヤ・ブレーキシュー・チェーン交換時期の確認方法

ワイヤーのチェック

ワイヤーのチェック

ワイヤーには大きく分けてロードバイクを止めるためのブレーキワイヤーとシフトチェンジするためのシフトワイヤーの2つのタイプがある。いずれも走行時の影響が大きいアイテムながら、交換するタイミングがわかりにくいパーツでもある。

というのもワイヤーがほつれてきたら交換するというのは目に見えてわかるので問題ないが、パッと見てもワイヤーの具合がわかりにくく、徐々に変速しにくかったり、ブレーキ操作が重くなったりと、操作に不具合が出てくるため正常な状態を維持したいところ。

チェックして消耗しているなら交換でも十分だが、定期的にワイヤー交換をするのもおすすめ。毎日乗る人は1年に1回。通勤通学に毎日乗る人なら半年に1回のサイクルで交換するようにしよう。

ワイヤーを交換しなかったらどうなるか

もしワイヤーの引きが重いまま使い続けていると、内部でワイヤーがほつれていき、最悪の場合は走行中に破断することもある。

それがシフトワイヤーならギアが作動しなくなり走行できなくなる。ブレーキワイヤーの場合は停止することができなくなるため非常に危険な状態になってしまう。ワイヤー部分の異変に気付いたり、昔に比べて重いと感じたら走りを止めて点検しよう。

チェックポイント1.アウターキャップ付近

アウターワイヤーは何本ものワイヤーで構成されている。アウターワイヤーの端の部分は徐々にだがほつれていく。また紫外線によって劣化し裂ける場合もある。

チェックポイント2.シフターの取り付け部

シフター部分などレパーが取り付けられている部分が、ネジしている部分でもあるため、ワイヤーにもかなりの負担がかかっている。

チェックポイント3.ディレイラー取り付け部

ワイヤーをつぶして固定する部分もワイヤーにストレスがかかっている場所のひとつ。その他、ダボ周辺等のアウターワイヤーも定期的にチェックするようにしよう。

タイヤのチェック

タイヤのチェック

タイヤは溝が減ってきたら交換するものと思われがちなパーツ。たしかに溝が無くなればグリップ力がなくなり、雨天時などに非常に滑りやすくなるので即タイヤの交換が必要ではあるが、あまり注意が向かないがタイヤのゴムの劣化にも注意したい。

タイヤのゴムは紫外線を受けると乗らなくてもどんどん劣化する。屋外駐輪は雨によるパーツの錆など問題もあるが、太陽からの紫外線による影響も少なくない。タイヤの側面にヒビが入ってくると、ロードバイクに乗車中にタイヤがバーストする場合もあるため、定期的に確認することが必要だ

予防策としてはロードバイクに乗らない時は紫外線にあてないこと。防犯上の問題も含め、自宅では室内保管をすることがベストだ。それが難しいなら、せめて屋根のあるところに駐輪しておく。紫外線防止も必要だが、風雨にさらされすぎると、 パーツが錆びてしまう。

チェックポイント1.タイヤの溝

走るごとに路面との摩擦で溝が減っていく。溝が減ってくると、雨天時などに十分に止まることができなくなる。

チェックポイント2.トレッド面

トレッド面とはタイヤの路面との接地部分を指す。溝がないタイヤでもトレッド面が平らになってきたら交換する時期だ。さらに乗り続けるとゴムの下に編みこまれた繊維が見えてくるが、こうなったら危険な状態。

チェックポイント3.タイヤの側面部分の亀裂

タイヤが長時間紫外線に当たることにより、タイヤの側面部分に亀裂が入っていく。亀裂が入っていくとタイヤがバーストしやすくなるので危険。週2~3回程度の使用なら走行によるトレッド面の消耗よりも紫外線による劣化のほうが早いケースがほとんどなので注意しよう。

どんなタイヤを選んだらいいか

初めてタイヤを交換する際はどのようなタイヤを選んでいいかわかりづらい。ちなみに、タイヤは路面と唯一接するパーツなので、この部分を交換すると走りが大きく変わる。詳しくは「タイヤの選び方」を参考にするといい。

ブレーキシューのチェック

ブレーキシューのチェック

ブレーキは非常に重要なパーツであり、いざという時にロードバイクを停止できないと、最悪の場合事故の危険もある。ブレーキはブレーキシューが正常な場合は強い制動性が働くが、ブレーキシューの溝がないとタイヤのリムを挟めずなかなか止まらなくなる。ブレーキシューの溝はしっかりと点検しておきたい。

ブレーキシューの減りはこまめに確認しよう。ディスクブレーキならパッドを確認する。特に雨天時走行するとシューが激しく消耗するので、雨天時に走った次の日は、シューの溝を確認して、十分な残りがあるかを確認しよう。

万が一ブレーキシューが摩耗している場合は交換が必要だ。詳しくは「ブレーキシュー交換方法」を参照。

稀にブレーキシューは十分残っているのに音鳴りがする場合があるが、実はそれが正常でどうしても鳴ってしまうブレーキもある。ただ万が一の作動不良等も考えられるので、そうなった場合は自転車屋にチェックしてもらうといい。

チェックポイント1.リムブレーキはシューの溝部分

リムブレーキはブレーキシューの溝部分を確認する。ただ、そのままでは確認しづらいので、ブレーキシューをチェックする場合はホイールをはずすと確認しやすい。ブレーキシューのリムに当たる面の溝が無い場合や、偏って磨耗している場合は交換が必要。

チェックポイント2.ディスクブレーキはパッド部分

ディスクブレーキの場合は、キャリパーを覗きこむことでパッドの消耗具合を確認できる。ワイヤー式ディスクは、パッドが減ってきたらレバーのアジャスターにて調整することも可能だが、消耗する前には交換しよう。油圧式の場合は扱いが難しいのでショップにて点検してもらったほうが良い。

チェーンのチェック

チェーンのチェック

距離にして約3000km~5000km。期間だと約1年ごとにチェーンを変えることを検討しよう。以下の方法でチェーンがまだ使えるかどうかは確認することができる。交換が必要になったら、「チェーンの交換方法」を参考にしよう。

チェックポイント1.チェーンをねじる

チェーンをねじってどれぐらいねじれるのかを確認しよう。

チェーンはギアの位置によってはねじれて変速するものなので、多少ねじれるのは普通のこと。しかし、180度ぐらいねじれてしまうようなら交換時期の可能性が高い。

チェックポイント2.チェーン伸びチェッカーを使って確認する

チェーン伸びチェッカーのツメをチェーンに挿してみて、ツメが挿さりきらなければまだ使用範囲内。完全に挿さるならチェーンが伸びてしまった証拠で寿命だ。

まとめ

ワイヤー・タイヤ・ブレーキシュー・チェーンの交換時期の調整方法を紹介してきたが、いずれもメンテナンスのたびに注意して確認しておくことが重要

交換方法等は該当のページで紹介しているので、メンテナンス前にどのような工具が必要かだけでも確認しておくといいだろう。交換するパーツについては「定期的に交換が必要なパーツ」で説明している。

参考リンク 定期的に交換が必要なパーツ

また、可能であれば、1年に1回これらのものを一括で交換するフルメンテナンスをすることをおすすめする。傷んでから交換するよりも安全だ。

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