自転車盗難保険で万が一の盗難に備える

Bicycle theft insurance prepares for theft

バイクや自動車を所有している人は自動車保険のオプションである車両保険にも加入することが大半だろう。車両保険は事故や自然災害での車の損害を保証してくれるだけでなく、盗難被害もカバーしてくれるもの。ロードバイクは非常に高額であり、軽量なので、バイク以上に盗難されやすいもの。盗難が怖い場合は、ロードバイク購入する際に保険への加入も検討してみよう。
自転車盗難保険で万が一の盗難に備える

はじめに

自転車の盗難が頻発している

ロードバイクを購入して最初に心配になるのは盗難だろう。ここ数年、全国の自転車盗難の認知件数はおよそ30万件で推移しており、1日で800台を越す自転車が盗まれている計算だ。届け出が出されていない件数を含めると、この数以上の自転車が盗難被害にあっていると推定される。

ロードバイクは盗難されやすい

ロードバイクは盗難されやすい

自転車の中でも高価なロードバイクは普通の自転車と比べて盗難されやすい。重量が軽く鍵がかかったまま盗まれたり、高価なので足代わりではなく転売目的で盗難されることも多い。

そしてロードバイクのエントリーモデルはまだしも、カーボンフレームのモデルなどは20万を超える価格帯で、盗まれると精神的ダメージに加え、金銭的なダメージも相まって非常にダメージが大きい。

以前、高価なスポーツ自転車を専門に盗難を繰り返した犯人の検挙もニュースに上がってくるように、ロードバイクユーザーには頭の痛い問題だ。

どんなに頑丈なチェーンロックやU字ロックなどの鍵で施錠していても、プロの窃盗団の前では破壊され盗まれてしまうことも。では、常に自宅の屋内に保管し、自転車通勤で駐輪場に止めるのはもってのほか、ロングライド時でも盗難を恐れるあまりトイレにもいけないというのは辛いところ。

自転車盗難保険とは

自転車盗難保険とは

事故による自分や他人への補償をする保険とは違う

厳密に言えば「自転車保険」は「自転車盗難保険」とは異なるもの。「自転車保険」は自転車乗車中に他人に怪我をさせてしまったり、自分が事故にあったりした時の治療費などを補償するもの。ロードバイクで公道を走る場合は必ず入っておきたい保険だ。

自分や他人のケガなどを補償する自転車保険について詳しくは「ロードバイクには自転車保険が必須な4つの理由」を参考に。

一方自転車盗難保険は自転車が盗難にあった際に購入した時の金額の何割かが戻ってきたり、購入時より割安な金額で同じモデルを購入できたりする保険。つまり、自動車保険でいう車両保険がロードバイクにも存在する。

保険によって補償されるものが全く違い、自転車保険に加入していてもロードバイクが盗難にあっても何の補償もされない。つまり、自転車盗難には盗難専用の保険が必要なのだ。

自転車保険を運営している会社はそう多くない

自転車盗難保険は幾つかの会社が運営しているサービスで、ロードバイクが盗難された場合何らかの補償がされる。

運営会社によって保険の詳細は異なるが、例えばジャパン少額短期保険株式会社の自転車盗難保険である「ちゃりぽ」や、au損害保険株式会社の「すぽくる」は、どのメーカーの自転車でも自由に加入できる

自転車盗難保険の一例
  • ジャパン少額短期保険株式会社
    • ちゃりぽ
  • au損害保険株式会社
    • すぽくる
  • ZuttoRide
    • ずっと自転車盗難車両保険
  • SBI日本少額短期保険株式会社
    • みんなのスポーツサイクル保険

自動車保険はとても多くの会社がサービスを実施していて何を選べばいいかわかりづらい一方で、自転車の盗難保険はそう多くないので、加入を考えている人にとってはわかりやすい。

補償額は会社によって異なる

補償される金額は各社様々で、購入時からの経過年数にかかわらず購入金額を補償してくれる会社から、購入金額の7割が戻ってくる会社まで様々。

例えば7割が戻ってくるといっても3割は戻ってこないので、30万円のロードバイクなら実質21万円しか戻ってこないので注意。

盗難補償に入っていれば安心して駐輪できる

ロードバイクの盗難が心配で、マンションの駐輪場ではなく自室に保管する人も多い。ただ、こうすると日々外に持ち出したり自室に入れたりするのが億劫。

特に、自室の駐輪スペースが狭い場合、雨天時に走った場合ドロドロのロードバイクは家に入れたくないもの。こうなるとだんだんとロードバイクに乗らなくなってしまい、結局手放してしまうことに。

自転車盗難保険に入っている場合、自宅での駐輪の場合、ロードバイクを駐輪場できちんと鍵を掛けていれば補償の対象となるため安心。またロングライド時や自転車通勤時のような万が一の場合でも活躍する。

防犯登録を行っていれば自転車盗難保険は不要?

そもそも「防犯登録」とは?

自転車の防犯登録は「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」という法律に定められており、自転車販売店で登録ができる。

防犯登録
  • 登録料は660円(東京都の場合)
  • 登録先は各都道府県の自転車防犯協力会の所管
  • 引っ越したら新規の登録が必要
  • 有効期限は10年

通販購入時は要注意

インターネットなどの通販で購入した自転車は登録されていない状態で届くので、自分で防犯登録に行く必要がある。

この場合、「自転車防犯登録所」と掲示している自転車販売店にてお願いすれば登録できる。その際、身分証明書と補償書・販売証明書が必要になるので、購入した際には捨てずに持っておこう。

自転車防犯登録は法律で定められた義務(ただし違反しても罰則はない)

ロードバイクを購入した時、お店から防犯登録を勧められる。費用は無料ではなく660円(東京都の場合)。登録してもロードバイクを盗まれたらどうしようもないのだから、660円払って防犯登録するのは無駄と考えている人もいる。

だが、自転車防犯登録は法律で定められた義務なのだ。ただし、違反しても罰則はない。

ちなみに、普通の自転車であれば目につきやすい場所に貼られることが多いが、ロードバイクの場合、美観を損なうという理由でお店によってはフレームの底側に貼ってくれるところも。

本来の目的は盗まれた自転車が見つかったらすぐ所有者に連絡できるようにするため

本来の目的は盗まれた自転車が見つかったらすぐ所有者に連絡できるようにするため

そもそもこの制度は、盗まれるのを防ぐ「防犯」が目的ではない。盗難届を出して盗まれた自転車が見つかったらすぐ所有者に連絡できるようにするため。つまり厳密な意味での「防犯」ではない。

もちろん、登録をしたからといって、盗まれたロードバイクが必ず見つかるわけではないのも事実。登録料を払わされたうえに、ロードバイクが戻ってこないとなったら、意味がないと思う人も多いだろう。

しかし、防犯登録をしなかった場合、別の不利益が生じる可能性もある。

防犯登録をしない事によるデメリット

警察官の職務質問が色々と面倒

夜、自転車に乗っていて警官に呼び止められた場合、多くの場合自転車の盗難届が出ていないかを警官は確認する。盗まれた時に届け出るのが防犯登録番号だが、それは同時に盗難届が出ていないことの証明にもなるのだ。

もしもその時、防犯登録をしていなかったら、自分のロードバイクであっても盗難車と疑われる可能性が高くなる。

そうなると、盗難車でないことが判明するまで時間がかかるうえに面倒。実際、同型のロードバイクの盗難届が出ていた場合、任意同行を求められたり、長時間拘束されたりする場合も。

盗まれた自転車が返ってこない

もう一つ、盗まれた自転車が発見された時、防犯登録が確認できればすぐ返還されるが、それがないと、自分の持ち物だと証明するのは難しい。また、違法駐輪などで撤去された自転車の返却の際も面倒だ。

ただ、盗まれたロードバイクが放置され、戻ってくる可能性もあるが、高価なロードバイクは転売などお金目当てで盗まれることが多いため、防犯登録をしていても戻ってくる確率は非常に低い。

防犯登録には煩わしくても絶対に入るべき

メリットはなくとも防犯登録を行わないと、660円の支払いに対して大きなデメリットが存在するため、必ず登録することをおすすめしたい

自転車の盗難は火災保険で補償される場合がある

自転車の盗難は火災保険で補償される場合がある

家を購入した際や、賃貸で借りる際など住まいに関する契約を行う際、火災保険に加入する。そのため、ほとんどの人が何らかの形で火災保険に加入しているともいえる。

この火災保険、家が火事の時に補償してくれる他にも、いくつかの補償がついており、ロードバイクの盗難も補償してくれる場合がある。

火災保険の対象が「建物と家財」であること

もちろん、火災保険に入っていれば必ず自転車の盗難補償がついているというわけではなく、補償を受けるためには様々な条件がある。

最も大きい条件が、加入している火災保険が「建物と家財」を対象としているかということ。火災保険には対象が「建物のみ」「家財のみ」と「建物と家財」とあり、補償の対象が広ければ保険料は上がる。

この項目はスグに確認できるので、自分が今加入している火災保険の詳細を確認しておくといいだろう。

自転車を自宅敷地内の駐輪場に置いていた場合に限る

自転車を自宅敷地内の駐輪場に置いていた場合に限る

補償をうけるには他にも条件があり、自宅内に保管しているという条件もある。自宅の範囲は室内はもちろん、自宅敷地内の駐輪場に保管していても補償の対象となる。ただし、きちんと施錠されていることが条件になることも留意しておこう。

外出先での盗難に備えるなら自転車盗難保険に入る必要がある

一方で、火災保険では自宅以外に駐輪した場合保険の対象とならない。自転車通勤などで駅の駐輪場のように、自宅以外の場所に駐輪することが多い人は火災保険の盗難補償では不十分ということも知っておこう。

どんな会社がやっているか

自転車メーカー

  • ブリヂストン(アンカーブランド)
  • パナソニック
  • ヤマハ

国内大手自転車メーカーは盗難補償も厚く、例えばブリヂストンは保険料無料で1年間の保険がついている。

盗難の際は、販売価格の60%+αで新車が購入できる。ただし、ブリヂストンであれば加入対象はアンカーのロードバイクだけであり、他メーカーのロードバイクの補償はない。

自転車店

  • サイクルベースあさひ
  • ワイズロード

例えば、サイクルベースあさひの自転車盗難保険が「サイクルメイト」。

保険料は自転車本体価格によって異なり、50,000円〜300,000円の本体価格のものであれば、5,280円の保険料で、期間は3年。盗難の際は本体価格の20%から40%で新車を購入できる。

保険会社

誰でも加入できる盗難保険がこれらの保険。自転車メーカーや自転車店が行っている盗難保険に比べて費用が高い傾向に

みんなのスポーツサイクル保険(運営会社:日本少額短期保険株式会社)

みんなのスポーツサイクル保険

みんなのスポーツサイクル保険:https://www.n-ssi.co.jp/catalogue/sportscycle/

  • 保険料は30万円のロードバイクなら1日約30円 。
  • 購入時からの経過年数にかかわらず購入金額を補償 。
  • 中古のロードバイクでも加入OK(保険に入る時点での車両価格で算出される) 。
  • 20万円未満のロードバイクは加入できない 。
  • 盗難だけでなく全損、半損の場合でも補償される。

ちゃりぽ(運営会社:ジャパン少額短期保険株式会社)

ちゃりぽ

ちゃりぽ:http://charipo.net/

  • 自転車盗難保険は防犯登録を済ませた車両であれば購入1ケ月以内に加入することができる。
  • 1年補償の場合は購入金額の約7%、2年補償であれば約14%の掛け金で盗難に遭った場合は購入金額の7割が補償される。
  • ロードバイク本体と同時購入し、納車日までに購入したオプションパーツは保険金額に含めることが可能。(着脱可能なサイクルコンピューターは除く)
  • 自転車店から購入した中古のロードバイクは対象。
  • ネットオークションで個人から購入したロードバイクは対象外。
  • 掛け金は申込先によって異なる 。
加入方法 補償額 掛け金
インターネットからの加入/td> 7割補償 購入金額の7パーセント以下(自由に設定可能)
自転車店で加入 10割補償  購入金額の10パーセント

同一モデルで比較

GIANT DEFY ADVANCED PRO 1の場合

定価:399,600円

  みんなのスポーツサイクル保険 ちゃりぽ
保険料 13,200円 1年プラン保険料
28,000 円

ビアンキ SEMPRE PROの場合

定価:226,800円

  みんなのスポーツサイクル保険 ちゃりぽ
保険料 7,590円 1年プラン保険料
15,800 円

補償されない場合もある

補償されない場合もある

盗難保険に入っていたらどのような場合でも補償されるかといえばそうではない。例えば、鍵をかけずに駐輪していて盗まれた場合は補償されない。

他にも、地方自治体が定める自転車放置禁止区域で盗まれた場合も補償されない。補償は駐輪可能な場所に駐輪されていた場合のみ対象となるので、駐輪してはいけない場所に駐輪するのはやめておこう。

あと、盗難の被害届が所轄警察署にて受理されることが必要。そのため、警察への届け出を行っていない場合は補償されない。

まとめ

盗難保険を必要なコストとして考えるかどうかはその人次第

購入して1年未満で愛車のロードバイクが盗難被害に遭ってしまうのはあまりに辛い。

たとえば「ちゃりぽ」なら15万円から20万円程度の価格帯のロードバイク盗難保険料は年間10,000円から14,000円の間(ちなみに「みんなのスポーツサイクル保険」は20万円未満のロードバイクは加入できない)。

この費用が高いか安いかは人それぞれだが、安心してロードバイクをはじめるためのコストとして検討するのも良いだろう。

盗難されないことが最も大切

盗難保険に入っているからといって、盗まれても大丈夫というわけではない。警察への届け出や保険会社とのやり取り、その他各種申請など多くの労力がかかる。さらに、保険があったとしても全額補償されず、一部費用負担が発生することもある。

つまり、面倒だしお金もかかるということ。そのため、盗難保険に入っていたとしてもロードバイクを盗まれないように気をつけることはロードバイクに乗る以上、必須事項ともいえる。盗難防止については「ロードバイクの盗難を防ぐための対策と具体的な方法」に記載しているので、参考にしてほしい。

盗難防止のポイント
  • その1.目の届かないところに停めない。
  • その2.盗まれにくい鍵を使う。
  • その3.鍵は自転車スタンドなどの構造物と繋ぐ。

※「ロードバイクの盗難を防ぐための対策と具体的な方法」より

鍵にも気をつける

盗まれないための大きなポイントが鍵。盗まれたくないのであれば壊されにくい鍵を2つ以上鍵をかけておく。鍵については、「鍵の選び方と用途別おすすめの鍵5点」で詳しく紹介しているので参考に。

具体的にどれぐらいの費用がかかるのか調べておこう

ロードバイクの盗難保険が気になる人は「ちゃりぽ」や「みんなのスポーツサイクル保険」のサイトにて、必要項目を入力すれば、具体的にどれ位の費用がかかるのか、どれだけ補償してくれるかということがすぐに分かる。

保険にかかる費用と万が一の補償など、具体的な費用を確認したうえで自分の懐具合に併せて申込を検討すると良いだろう

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