自転車運動は始めやすく効率のよい運動なので健康維持に適している

Bicycle exercise is easy to start and efficient, so it is suitable for maintaining good health.

健康のために歩いている人は多い。歩くことは悪いことではないが、平地をダラダラ歩いているだけでは、心拍数が上がらず座っているのと同じ。つまり、動いていても体は運動とみなしてない。健康を目的とするのであれば、体が運動とみなす運動強度を得なくてはならない。ロードバイクは体が健康になるため必要な運動強度を、ランニングよりも楽に負担なく効率的に得ることができる。
自転車運動は始めやすく効率のよい運動なので健康維持に適している

自転車運動の特徴

多くの筋肉を動かすので運動効率が良い

自転車による運動の特徴的なところは、太腿の筋肉群を中心に動かしているところ。これらの筋肉は、人間が持つ筋肉全体の7割近くもある。

そこを集中的に使ってトレーニングするため、筋肉量を増やし、血流を増し、代謝を上げる効果を得るには効率的といえる。また老化によって、最も先に衰えていくのが太腿の筋肉。ペダルを踏むという動作は太ももの筋肉を使うため、老化による衰えを抑制する事ができる

心拍数の調整が容易

心拍数の調整が容易

筋肉の発達に重要な成長ホルモンの血中濃度増加には、強度のある運動が必要のため、健康のためには、ある程度の運動強度が必要。そのため、運動は基本的にやや強めに行わないと効果が薄い。具体的には運動効果を上げるためには心拍数を上げて運動する必要がある

ロードバイクは同じ「自転車に乗る」という運動形態のまま、速度やコースの変更、ギヤの重い軽いなどの選択で、運動強度を自由に変えられる。強度の低いところから高いところまで、自由に運動強度設定できるため、心拍数の調整も容易。

高い運動強度 重いギアや坂を上がる
低い運動強度 軽いギアで平地を走る

なお、一般的には「1日1万歩」など運動不足の解消のため歩くことが奨励されているが、40歳から50歳を超えると、多少早足で歩いても心拍数は大きく上がらず、十分な運動強度がないため、1万歩歩いても期待しているだけの運動効果は得られづらい。

膝や腰の負担が低い

膝や腰の負担が低い

例えばウォーキングで運動効果を上げるためには、よほど速く歩くか勾配のきついところを歩いて心拍数を上げることが必要。それでも心拍数が上がらない場合は、ランニングなどの運動で運動強度を高めることとなる。

しかしランニングは心臓や膝、足腰への負担が大きく、ある程度運動できる人でない限り、最初から積極的かつ継続的に取り組むことが難しい。とくに体重が重い人や、運動不足の人などは、膝など関節の故障につながってしまうことが多く、三日坊主に陥りやすい。

一方でロードバイクは、体重をサドルとハンドルと膝で分散させて支える運動なので、無理にペダルを踏まない限り関節に負担を与えにくく、膝などへの負担は少ない。

同じ運動強度での足腰への負担

ランニング 自転車
大きい 小さい

またサドルに座ってペダルを動かすだけなので、足の動きが一定方向にだけ動き、不規則な運動をしない。つまり関節をくじいたり捻ったりする可能性が非常に少ないというのもロードバイクの優れたところ。

運動量が多い

自転車は、同じ距離を歩くのに比べ35%しかエネルギーを使わない。なので自転車で平らな道をのんびり走っているだけでは、歩くよりもトータルのエネルギーは少なくなる。しかし上り坂になると、急激に運動強度が増す。また、足腰への負担を抑えたいなら、平地でもケイデンスを上げてまとまった時間走ることによっても運動強度をあげることができる。

また停止した状態から、こぎ出すときに太腿にかかる力は、スクワット運動を行っていることと同じ。そのため、信号での停止と漕ぎ出しもトレーニングの一貫となる。

有酸素運動として非常に優秀

自転車は脂肪燃焼効果の高い有酸素運動がメインで、生活習慣病の予防に効果的。有酸素運動は体内の糖質や脂肪が燃焼し、体内に多くの酸素を供給するので、毛細血管が発達、血管を太くもする。つまり血管年齢の若返りにもつながる。

このときに適している心拍数の目安は、後述するが最大心拍数(220マイナス年齢)の60から70%の強度が有酸素運動として適している。これぐらいの範囲であれば高い運動強度を得やすいわりには、辛さを感じにくい。

ウォーキングやランニングでは運動による汗や体温上昇のため、心拍数を一定レベルに維持するのは難しいが、ロードバイクは走ることで空冷効果があるため、楽に心拍数を一定レベルに維持できる。

ライフスタイルに組み込みやすい

ライフスタイルに組み込みやすい

日常生活で自転車に乗って通勤通学や買い物を行えば、特別に時間を作らなくても運動できる。トレーニングに時間を割けない人でも、移動を兼ねることで日々のトレーニングが実現できる。また、通勤の行きは軽い運動を兼ねて移動する一方で、帰りにはトレーニングとしての走り方をするように、状況に応じて使い分けることができるのは便利。

さらに都心部では、渋滞や駐車に要する時間を考えると車を使うより早く移動できる場合もあるので、移動手段として優れているというのも事実。

どのように乗ればいいか

どのように乗ればいいか

最も大切なのは自転車に楽しく乗ること。健康のために我慢して自転車に乗るのでは決して長続きしない。また、雨の日や体調の悪いときには無理して乗る必要はまったくない。

自転車に楽しく乗ることに加え、運動をより効果的にするためにはいくつかのポイントがある。

しっかり走る

目的によって走り方が変わる

自転車運動は優秀といえども、平地の近距離をゆっくりこぐだけでは、健康への効果はあまりない。健康効果を上げる乗り方は、汗をたくさんかかないまでも、しっかりとペダルを踏んで、しっかり走ること。

具体的にどれぐらいの運動強度で走れば効果的なのかということだが、心拍数を測定できればそれを目安とすればいいが、測定できない場合の目安は「話はできても歌えないくらい」を意識して走ること。この程度の運動が有酸素運動で、体内の脂肪をエネルギー源に使う

一方で息を切らして走るのは無酸素運動。この運動は生活習慣病に対する有用性が注目されている。無酸素運動は体内の脂肪を使うのではなくグリコーゲンを使うのが特徴。この運動は短時間しか持続できず、また激しい運動強度なので体を痛める可能性があるので、自分の体力や運動能力にあわせて適切に行う必要がある。

筋力を増大させる ダイエットや体力づくり
息を切らして走るペースの無酸素運動が有効 話はできても歌えないくらいのペースで走る有酸素運動が有効

それぞれの運動で効果が異なり、筋力を増大させるのであれば無酸素運動が有効で、ダイエットや体力づくりであれば有酸素運動が有効。そのため、自分の求めている結果にあわせて走るペースを決めるとよい。

ダイエットと筋トレを両立させたい場合

ダイエットと筋トレを両立させたい場合は、サイクリングの間に息が上がるくらいの、高い強度の走りを入れると効果的だ。平地の道でいきなリスプリントするのは周りから突然車や歩行者が飛び出てくると対応できず危険が伴うので、コースに坂道を入れ、そこで負荷を上げるのが安全でおすすめ。

序盤 ウォームアップを兼ねて軽いペースで走る
中盤 高めの運動強度を意識したペースで走る・坂や見通しの良い場所で全力走を数本
終盤(到着の5分前ぐらい) 速度を落としクールダウンを兼ねて軽いペースで走る

高い運動負荷の目安としては、傾斜3-5%の坂道を100-200mは上ること。これを10分以内に3本。週3回を目安に走れば、脚力と心肺機能の向上につながる。そして到着の5分前には、速度を落としてクールダウンする。到着の直前まで全力で走ると、停止で急に発汗し、そのままにすると身体が冷え、風邪や疲れの原因になる。

高い運動負荷の目安 傾斜3-5%の坂道を100-200m(10分以内に3本)

なお、無酸素運動は有酸素運動にはならないとよくいわれているが、実際は激しく筋肉を動かした後に息を切らしている場面で有酸素による代謝を行っている。そのため、負荷の高い運動をしても、結果的には有酸素運動を行っていることとなる。

中高年は乗車前のウォームアップを

中高年は特に乗車前に簡単な準備運動をすることが大切。ヒザを屈伸して、肩、手首、足首、首をストレッチする。こうすることで、身体と頭の覚醒度が高くなり、転倒を防止し、転倒の際にも反応がよくなる。

走り始めは、5分間はスピードを抑え、軽いギアで走ること。重いギアで走るのも厳禁。筋肉や関節の温度が上がる前は、動きが悪く、転ぶリスクも高い。また最初からペースを上げると筋肉に乳酸がたまりすぐ疲れてしまう。

有酸素運動に必要な運動量の目安

有酸素運動をするには、220から年齢を引いたときの心拍数の65-75%で少なくとも20分以上運動する必要がある。なのでロードバイクに乗ったら30分以上継続して乗ると効果的。

年齢 適切な心拍数
30歳 124-143
40歳 117-135
50歳 104-120

心拍数はどうやって測ればいいか

心拍数を計測するには様々な方法があり、サイクリストに一般的なのがサイクルコンピューターと連動するハートレートモニターだが、着用の面倒さという弱点がある。

本格的にロードバイクに乗る人でなければ、アップルウォッチのようなスマートウォッチを用いれば腕に巻いておくだけで心拍数を測ることができる。速度や走行時間、消費カロリーも計測・表示してくれるので、健康のためにロードバイクに乗る人にはぜひともおすすめしたい。

身体に無理のないトレーニング計画を

運動の量や強度は週単位、月単位で少しずつ増やしていくこと。そして、休息をしっかり取ることも大切。メリハリをつけることにより、オーバートレーニングによる不調や怪我を防ぎ、次のトレーニングへのモチベーションアップにもつながる。習慣化するために毎日行う場合は、軽めの負荷を中心に心がけ、足腰へのダメージを蓄積させないようにしたい

健康のための運動処方ガイドライン

運動強度 最大心拍数の65-75%
運動時間 20分以上継続
運動頻度 少なくとも週3回
運動内容 リズミカルな大筋群活動

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