Chemical and tools
メンテナンスと聞くと苦手意識を感じる人もいるかもしれない。しかし、ロードバイクはエンジンが付いているわけでもなく、片手で持ち上げることができるくらい軽量なため、ちょっとしたスペースがあれば十分作業が可能であり、通常のメンテナンスであればアイテムさえ揃っていれば数分で終わる。
まず最初に揃えておきたいのが空気入れとメンテナンススタンド、そしてアーレンキーだ。
空気入れは普通の空気入れではなく仏式バルブに対応しているものを選ぶこと。詳しくは空気入れの選び方を参考に選ぼう。
メンテナンススタンドは普通の自転車のようなスタンドが無いロードバイクにとってメンテナンスするために立てかける際に必要。
アーレンキーはヘキサゴンや六角レンチなどとも呼ばれ、ロードバイクに使われているほとんどのパーツは、このアーレンキーで着脱することができる。
アーレンキーにも様々な種類があり、グリップ付きや携帯タイプなど、いくつか用意しておくと効率的に作業が進められる。
ワイヤーカッターやチェーンカッターなどの自転車特有の工具は、必要に応じて揃えていくと良いだろう。
また、ライディング時はパンクに備え、パンク修理キットと携帯ツール、ハンデイポンプは必需品だ。洗車はメンテナンスと同じくらい大切なことなので、ブラシと洗剤、グリス程度は揃えておこう。実際の工程については、メンテナンスの専門家などを参考にしながら進めていくと良いだろう。
ここでは、ロードバイクのメンテナンスを自ら行なう場合に、持っておきたい工具を紹介する。ただし、これから紹介する工具は、ライダーの持っているメンテナンス知識や技術によっては、必要でない物もある。つまり、メンテナンスをする部分によって必要な工具、必要でない工具があるため、自分のレベルで行なえるメンテナンスに合わせて、工具やケミカルを用意していくと良いだろう。
ロードバイクを初めて手に入れた初心者は、乗車前点検から始めると良いだろう。これらの作業に必要な工具は、アーレンキーやプラスドライバー、空気入れなどだ。この3つは、最も使用頻度が高く、ロードバイクのコンディションを保つには欠かせない工具類だ。
チェーンカッターやワイヤーカッターは、チェーンやワイヤーの交換にのみ使用するのだ。すぐに揃える必要はない。
アーレンキー | 最も使用頻度の高い工具がアーレンキーだ。傾けた状態でもボルトを回すことができる、ボールボイントタイプのアーレンキーも欠かせない |
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ドライバー類 | ロードバイクにはプラスネジで固定されているパーツはないが、ディレイラーの調整やアクセサリーの脱着に使う |
ワイヤーカッター | ほつれることなく簡単にワイヤーをカットできるのがワイヤーカッターでワイヤーの交換時には重宝する工具だ |
チェーンカッター | チェーンを交換する場合は必ずチェーンカッターが必要になる。また、アンブルタイブのチェーンをつなぐ時にも使う |
モンキーレンチ | スプロケットを外す際に使用するスプロケット抜きを回すには、しつかりと力をかけることができるモンキーレンチが良いだろう |
スタンド | 直立させるだけの簡易タイプから、プロも使用するメンテナンススタンドまで、様々なタイプがある。保管スペースなども考えて選ぼう |
チタン潤滑剤 | ワイヤー交換時に、アウターワイヤーの内部にチタン潤滑剤を吹いておくと、インナーワイヤーの動きが良くなる。 |
ループ各種 | スプロケットやチェーンに使用するループは、粘度や効果の違いで種類が分かれている。また、チェーンの注油にはフッ素系潤滑剤を使用しても良いだろう |
ロードバイクのコンディションを良い状態で長く保つには、室内保管が原則だ。しかし、保管スペースの問題により、必ずしも室内で保管できるとは限らない。屋外で保管していたり、雨に降られてしまうと汚れやすく、また走行中には、排気ガスやホコリがフレームや各部のグリスなどに付着して、徐々に汚れてくる。この汚れをそのまま放置しておくと、駆動部分の油分がはさまってスムーズに動かなくなってしまうのだ。
そこで定期的な洗車が必要となる。基本的な流れはまず、全休を洗剤で洗い、その後に各部の汚れを落としていく。ロードバイクにはディレイラーやブレーキなどの細かいパーツが付いているので、場面に合わせて使用するブラシや工具を変えると効率よく進めることができる。洗車は、メンテナンスの必要な部分や消耗品のチェックを含め、パーツ本来の性能を取り戻すためには欠かせない作業だ。
ブラシがないと洗車は始まらない。各部に合わせて、ブラシも様々なサイズ、形状を用意しておこう。
ディレイラーなどのギア周りは、特に汚れがたまりやすいため、小さめのブラシでしっかりと汚れを落とそう。
チェーンを簡単にクリーニングできる工具だ。ブラシで少しずつ汚れを落としても良いが、これを使えば周囲を汚さずにしっかりとクリーニングすることができる。
チェーンクリーナーにディグリーザー(後述)を入れてチェーンを間にセットし、ペダルを回してチェーンを動かすと、クリーナー内部のブラシが回り、チェーンが洗浄されるという仕組みだ。詳しくはチェーン洗浄方法を参照。
水や洗剤では落ちにくい、頑固な油汚れなどにはパーツクリーナーがお勧め。また、ステッカーを剥がした後に残った粘着面の汚れなどにも効果的。
ただし、グリスを使用している部分に吹くと、グリスが流れてしまうため、場所を選んで使おう。
汚れがたまりやすいギア周りのオーバーホール時には、必要不可欠。安価なものなので、常備しておくと便利だ。
ロードバイクだけでなく、自転車全般の洗浄に、広く使われるのがディグリーザー。中身は液体の洗剤で、主にウエスにとって汚れを拭き取ったり、チェーンクリーナーの中に入れて使用する。
水で希釈して車体全体を洗う洗剤として使用する。ひどい汚れの場合は、スポンジなどにそのまま原液を付けて洗う。
フレームからギア周りまで、はじめにこの洗剤で洗浄してから各部を細かく洗浄すると、効率よく進めることができる。
最悪家庭用の中性洗剤でも構わない。洗車方法は洗車方法を参考に。
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