洗車方法

Car wash method

メンテナンスの基本は洗車である。きれいなロードバイクは乗車意欲を高めてくれるし、洗車中に不具合を発見することもできる。さらに車体の寿命を延ばすことにもつながる。とはいえ適当に洗車するのは非効率的。ここでは基本的な洗車方法を案内する。

洗車方法

メンテナンスの基本は洗車

メンテナンスの基本は洗車だ。細かい調整を行う前にもまずは洗車から始めよう。洗車といっても大がかりなものではなく、ポイントを押さえておけばそれでいい。全てをきちんとやろうとすると一日では終わらないボリュームになる。

メンテナンスの基本は洗車

走行すると汚れは貯まる

雨の日や路面の状態が悪い箇所を走ると、道路の汚れを跳ね上げてフレームが汚れるのは感覚的に理解できるが、晴れの日でも路面の砂を跳ね上げていてフレームやパーツなどは徐々に汚れていっている。また、屋外に保管していれば走っていなくても空気中のホコリが付着して徐々に汚れていく。

汚れたままのロードバイクは単純に見た目が悪いので、悪路を走らなくても定期的にロードバイクの洗車は必要。

洗車はロードバイクの寿命を延ばす

金属製品において水分はサビを起こす原因となるが、それと同じように付着した泥や砂もパーツの劣化を早める原因となる。泥や砂は粒子が細かくパーツの隙間に入りやすいうえ、硬くて傷をつけやすいためそのままにしておくと、ロードバイクへダメージを与え続けてしまう。そのため、洗車により泥や砂を落としてあげることでロードバイクの寿命が延びる。

最も簡単で効率的なメンテナンスはこまめな乾拭き

最も簡単かつ効果的なのが、汚れがたまる前にこまめに拭き取ってしまうこと。具体的には、乗車後すぐに拭くのが好ましい。

汚れは放置すると落としにくくなる。こまめにできるように、自宅のロードバイク置き場には拭き取り用のウエスを用意しておくとそんなに手間でもない。

洗車に必要なアイテム

洗車には以下の用具が必要だ。

  • 空気入れ
  • ウエス
  • スタンド
  • チェーン用潤滑油
  • クリーナー・ブラシ

詳細については「メンテナンスに最低限必要なアイテム」を参照のこと。

ロードバイク購入時に空気入れやスタンドを購入した人は多いと思うのでその点は問題ないとして、ウエスは着なくなったTシャツなどで代用できる。

簡易なものはセットで販売されている

その他の、オイルやクリーナー・ブラシなどが必要だが、一括で揃っているセットが安価で販売されているので、それを購入してもよいだろう。 ただ、オイルと洗浄液は別のものをおすすめしたい。

これだけ揃って2,000円以下というお得セット。性能はもっと効果なものにはかなわないが、初めてならこれで十分。

ウエスは専用のウエスが使いやすい

日本製紙クレシア ワイプオール

個人的にはウエスは専用のウエスをおすすめしたい。拭きやすいし、破れにくいし、毛羽も残らない。耐久性が高いので、拭き掃除でしばらく使って汚れてきたらチェーンの汚れを拭く用途に使えるので、使い捨てながらも長い間使える。

日本製紙クレシア ワイプオール 710円

厚手のウエスでフレームの拭き取りやワックスがけはもちろん、チェーンに注油後のふき取りにも十分に活躍する。一度使ってみると使わなくなったTシャツとの使いやすさの差に驚くレベル。一回のメンテナンスに1~2枚あればどうにかなるので、コストパフォーマンスも悪くない。

洗車の手順

1.空気を入れる

最初に空気を入れておく。最後でも良いが、洗車に満足して空気を入れるのが億劫になってしまうからだ。「空気の入れ方」を参照のこと。

2.チェーンを洗浄する

チェーンが汚れていると、異音がでたり、スムーズにギアチェンジできなくなったりする。さらに汚れていると見た目がいいものではない。チェーンの汚れはオイルがホコリや砂を吸着させてできたもの。細かい隙間に汚れが溜まってしまうので、この汚れを落とすためには手作業だけでは落とせない。そのため、チェーン洗浄機を使って汚れを落とすことが大切。洗浄方法は「チェーン洗浄方法」を参考に。

パークツール チェーンギャング 3,709円

チェーンの汚れは気になるけど掃除が面倒なのが問題点だが、専用の工具があれば楽にできる。初めての人におすすめしたいのが、PARKTOOLのチェーンギャング。初めての人でもチェーンを一気に洗浄できるので手間が少ない。また、ナイロン製のブラシが付いているので、ディレイラーの掃除もできるのも嬉しい。ただし、メンテナンススタンドが必須。

3.スプロケット(ギア)を洗浄する

スプロケット

チェーンを綺麗にしてもギアに小石や泥などがついていると、すぐにチェーンも汚れでしまう。そうならないためにもチェーンとスプロケット洗浄はセットで行なう。

3-1.大まかに汚れを擦り落とす

スプロケットの汚れは取れにくいため、まずは大まかに汚れを落とす。チェーンを洗浄する際に使った洗浄液をブラシにつけ、ブラシでゴシゴシと油汚れを擦り落とす。

3-2.汚れを拭き取る

汚れが浮かび上がってくるのでウエスで拭き取る。

3-3.歯車の隙間を洗浄する

大まかな汚れを落としたら、スプロケットの隙間の汚れをとる。ブラシが届かない部分が多いので、歯の間に洗浄液を染み込ませたウエスをはさみ、スプロケットを回転させながら詰まったゴミを除去する。

こうすることでスプロケットの歯の油汚れも綺麗にできる。コツとしてはウエスを隙間に挟み込んでゴシゴシ擦ると汚れが落ちやすい。

4.ホイールを洗浄する

ホイールはフレーム用の洗剤で洗浄する。タイヤの汚れはウエスよりもブラシを使ったほうが取りやすい場合も。

4-1.タイヤに付いた汚れを落とす

タイヤはウエスを当てながら回して汚れを落とす。泥など付着しているときは、粗いブラシを使う。タイヤの溝がまだ残っているか、亀裂や異物が刺さっているかもしれないかなど、しっかりと確認する。可能であれば前輪後輪ともに外してから洗浄すると更に良い。

4-2.リム側面の汚れを落とす

リムのブレーキの当たり面は、けっこう汚れている箇所。ブレーキシューの影響でウエスが真っ黒になるほど汚れている。当たり面にシューの削りカスやオイルが付着していると、摩擦が起こりにくくなりブレーキ性能が悪くなる。

リムサイドは普通に拭いて汚れを落としてもいいが、ラバー砥石(専用の消しゴムのようなもの)を使うと掃除が楽。ブレーキが効きやすくなるのはもちろん、ホイール部分がきれいになると全体的に非常に綺麗に見える。

ラバー砥石がない場合は、ホイール側面を汚れていないウエスとパーツクリーナーで拭く。パーツクリーナーはウエスに染み込ませてから使うと飛び散らない。

5.フレームを洗車する

5-1.泥や埃、大きなゴミを落とす

ウエスで枯れ葉など大きなゴミや土や泥を取り除く。こうしておかないと洗浄液の能力が発揮できない。

5-2.洗浄液でフレームを拭く

フィニッシュライン バイクウォッシュ

洗浄液を汚れが目立つ部分に吹きかけた後、ウエスを使って汚れを落とす。全体の洗車は洗浄液をウエスにつけた後、念入りに拭くとよい。

洗浄液がわりに普通の台所用洗剤を薄めて使う人もいるが、その場合はしっかりと拭きとっておかないとサビの原因になるので注意。ロードバイク専門の洗浄液がベスト。

フィニッシュライン バイクウォッシュ 1,600円

洗浄力が強く、これを吹きかけてウエスで拭き取るとほとんどの汚れが落ちる。面倒であれば、全体にスプレーしてブラシでざっくりと擦ってもいい。ロードバイク向けに作られているだけあって、吹きかけたものをそのままにしていてもサビが出ないので気軽に使える。

5-3.汚れやすい箇所も忘れないように

フレームやパーツの裏側はかなり汚れがたまるポイントだが、見落としやすいところでもある。他にも、チェーンステーの上はチェーンからの油で汚れやすい。

ブレーキシューの削りかすが付着しやすいフォークの内側、泥はねを受けやすいダウンチューブの下など見えにくいので意識して拭くこと。

6.ワックスをつけて磨く

ワックスをすることにより、見た目がよくなるだけでなくフレームに汚れがつきにくくなる。各種あるワックスは各種あり、液体タイプやフレームにスプレーするタイプなど。ワックスによっては紫外線などによる劣化を防ぐ効果もあるので、屋外に駐輪している人は是非やっておこう。なお、頻度としては月に1回くらいでよい。

布にワックスをしみ込ませてフレームを磨く。塗布後しばらくしてから、拭くように磨き上げるとツヤが出てくる。

おすすめはワコーズのバリアスコート。価格は高いが非常にきれいになるし、専用の布も付属しているので意外にお得。予算があるならぜひ。買って間違いはない。

ワコーズ VAC バリアスコート 3,008円

本来は自動車のコーティングに使われるもの。樹脂、金属ともに磨けるのでロードバイクに最適。

7.注油する

注油する

洗車してオイルを落とすと、パーツを守っていた油分も消えてしまう。早急に注油をしないと錆が出てしまう。そこで洗車がひと通り終わったら注油を行う。「注油量は少量」が基本。注油箇所は「オイルを塗布するといい箇所」を参照のこと。

予算が許せばおすすめの潤滑油

ナスカルブ 潤滑剤 70mlスプレー 2,000円

ナスカルブはどんな用途にも使える万能オイル。チェーンだけでなくすべての可動部に使える。水置換性があるので、パーツが濡れたままでも注油できる。他のオイルに比べても高いが、その性能は絶対的。いずれはナスカルブを買っているだろう。

8.作業終了

これでロードバイクの洗車は終了。オイルをなじませるためにも、30分ほどは乗らずにそのままにしておく。

ひどい汚れの場合は本格的な全体洗浄を行う

ひどい汚れの場合は本格的な全体洗浄を行う

ロングライドや突然の雨の中でロードバイクが泥だらけになってしまうこともある。基本は上記で紹介した洗車方法で対応できるが、泥汚れがひどい場合、砂が付着していてそのまま拭くとフレームに傷がつく懸念がある。そのため、洗剤を使った水洗いやパーツを分解して個別に洗うなど、より本格的な洗車が必要になってくる。

なお、水分はロードバイクにとって天敵。最終的には水分が金属部分やパーツの間に残らないよう完全に拭き取ることが大切。それらのことを考えると、全体洗浄とはいえホースで水をかけるような洗車は一般ユーザーにはおすすめしない。

もともとロードバイクは悪路を走行するものではないもの。だからこそチェーンやディレイラーなど繊細なパーツの汚れをしっかりと取り除き、錆や劣化からロードバイクを守ろう。

洗浄は通常使っているクリーナーを使う

洗剤は自転車専用のものを使ったほうが安心。洗剤は、そのまま使ってもいいが、水で薄めて使うこともできる。石けんを使った洗顔と同じく、より優しくフレームを洗うのには泡にするのがオススメ。容器に洗剤と3倍くらいの水を入れ、容器のなかで洗剤をかきまわして泡立てる。

車体をひっくり返して洗浄する

車体をひっくり返す

ロードバイクを丸洗いする場合、車体の裏側や普段手の届かないところまで洗うため、タイヤを外し、車体ごとひっくり返して作業する。目視しやすくなるので、トラブルも見つけやすい。引っ掛けるタイプのメンテナンススタンドならひっくり返すまでやらなくてもいいが、ボトムブラケット付近などはこのほうがやりやすい。

ひっくり返す際は床面が汚れないようにレジャーシートを敷くとよい。さらにグリップやサドルが地面と擦れないように接地面には布を挟む。

スポンジを使って洗浄

スポンジなどで泡をすくい取ってフレームに塗って汚れを落とす。スポンジはクルマの洗車用か、お風呂で身体を洗うときのものでもいい。

しっかりと拭いて水分を残さない

最後の仕上げはウエスでフレームを磨きあげる。汚れを落としても水分が残っていてはいけない。ボルト等の金属がむき出しになっている部分を中心に拭く。 きっちりと拭いてバイクに水気を残さないのが鉄則。

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