How to replace the chain
ロードバイクのチェーンは古くなったからといって滅多に切れるわけではないが、交換が必要なのは、チェーンが伸びてしまうためだ。もっと細かくいうと、チェーンのコマとコマの隙間が広がってしまうからだ。
チェーンのコマ間が長くなると、スプロケットにしっかり掛からないため、ペダルで漕いだ力がギアに伝わりにくくなるだけでなく、ギアの板にしっかり噛み合わないため歯飛びしやすくなったり、フロントのギアが入りにくかったりと、変速不良も引き起こしてしまう。
どんな性能の高い変速機を使っていても、チェーンが正常に機能しなければ意味がないので定期的に伸び具合をチェックし、必要であれば交換しよう。
メーカーの多くはは約3000km~5000kmを目処にチェーンを変えることを推奨しているが、チェーンがまだ使えるかどうかは確認することができる。以下に2つの確認方法を紹介するので、そろそろかなと思ったらチェックしてみよう。
チェーンは多少ねじれるのは普通のことだ。しかし、180度ぐらいねじれてしまうようなら交換時期の可能性が高い。ただし、これはあくまで簡易の判断。現在のチェーンリングは場所によって歯の高さが異なるため、ねじれを目安にするのは難しい。正確に判断したいならチェーン伸びチェッカーを使用する。
チェーン伸びチェッカーは、チェーンの寿命を診断するためのアイテム。
このアイテムのツメをチェーンに挿してみて、ツメが挿さりきらなければまだ使用範囲内。完全に挿さるならチェーンが伸びてしまった証拠。注意点としては、脱脂した状態で測ると油膜がなくなるぶんチェーンが長くなるので、オイルを注した状態で測ることを覚えておきたい。
ただし、価格がチェーン価格ぐらい高いので、大人しくチェーンを買ったほうが無難かと。

チェーンは変速機のメーカー、速数、グレードごとに専用の物が決まっている。例えばシマノ製のコンポーネントを使っている場合、カンパニョーロのチェーンは使えない。もちろん、同じシマノ製であっても、ギアの段数によって使えるものが変わってくる。
逆にメーカーと速数が同じであれば、グレードが違っても使うことはできる。また、サードパーティからも各メーカー、速数に対応したチェーンがリリースされている。メーカーのホームページに対応表などが記載されているので、自分のロードバイクにつけることができるチェーンを選ぼう。
なお、チェーンにもグレードがあり、材質や表面処理が異なっている。高グレードのチェーンほど表面がつるつるしていて、抵抗が少ないのでなめらかに動く。更に摩耗しにくい。
必要なもの
新しいチェーン
チェーンカッター
軍手
ウエス
レジャーシートなど汚れてもいい敷物(なくてもいいが意外に重要)
新品のチェーンにはショップ陳列中のサビを防止するために、最初から粘度高めのオイルがたっぷりと塗ってある。
この状態のままチェーン装着をしても良いが、このオイルの粘度が高いためゴミやホコリが付きやすく、走行後にしっかりと掃除をする必要も出てくる。
そこで新品の状態のうちに、パーツクリーナー等でチェーンを洗っておくと、後の掃除もラクになる。とくにドライタイプのチェーンオイルは一度オイルを取り除く必要があるため、この方法を使うとよい。
袋を開封したらチェーンを取り出さず、ディグリーザーやブレーキパーツクリーナー等、チェーン洗浄ができる液をチェーンすべてに行きわたるように袋の中に入れる。ディグリーザーはチェーン洗浄機についている液で十分。
袋内のチェーンに隅々まで液を行き渡らせることできたら、ケミカルが漏れないよう注意しつつ袋のまま揉み洗いする。その後、ケミカルを浸透させるために約5分くらい放置。
約5分経ったら袋からチェーンを取り出し、ウエスにてケミカルを拭きとって終了。これでオイルが抜けた状態にできる。

ロードバイクをメンテナンススタンドに固定し、敷物をセットしたら作業開始。チェーンカッターを窪んだリンクピンに当て、ハンドルをまわしていく。あと、この時汚れたウエスでいいのでフロントギア部分のチェーンに挟み込んでおくこと。というのも、次にチェーンを外す作業の時に、チェーンがはずれフレームを汚してしまうからだ。

チェーンをつないでいるピンを押し出してチェーンを切り離す。外れたピンは再利用できないため、捨ててしまって問題ない。新しいチェーンを結合するピンは新しいチェーンの中に入っている。
チェーンはテンションがかかっている状態のため、手を放すと勢いよくはずれるので注意したい。ウエスでフレームが汚れないように事前に準備しておこう。
新しいチェーンと旧チェーンの長さがが同じであればいいが、ほとんどは新しいチェーンの方が長い。その場合はチェーンカッターを使って長さを調整する。長さは新しいチェーンと古いチェーンを並べて確認する。敷物をひいておかないと砂や汚れが新しいチェーンに付いてしまうので注意したい。

新品チェーンを切るには、古いチェーンを新品のチェーンと並べて同じ長さで切断する。カットするリンクは、アウターとインナーのリンクになる下が正解。インナー同士は接続不可なので注意したい。
リアディレイラー側から新しいチェーンを通す。この時、注意したいのはケージの内側にチェーンが通るようにすること。ゲージの外を通すと機能しない。下記は間違い例。この状態だとチェーンが張れない。

チェーンの通し方は下記が正解。上の間違い例の「正しくはこちら」という部分にチェーンを通した後、プーリーを指で押し、下の位置になった状態でチェーンを通す。イメージとしてはSの字を書く感じで。

チェーンの端にあるクリップを合わせ、両端の穴を重ねあわせ、穴にアンプルピンを挿して仮固定。チェーンの進行方向がインナーリンクになるように注意する。

アンプルピン部分にチェーンカッターをセットし、コネクティングピンの頭がアウターリンクと一緒になるまでハンドルを回して圧入する。気をつけたいのはピンについている段差の部分で一旦止まるのでそれでOKと思いがちだが、その状態から更に力を入れるともう一段階進んでいって上記の写真の状態になるまで押しこむのが正解。
コネクティングピンを圧していくと、反対側から余分な部分が飛び出てくる。この部分はチェーンカッターの逆部分の穴を使うか、ベンチ等で折ってはずす。
ペンチが2本あれば一本で固定し、もう一本で力を掛けて折るのが最も簡単。力技で折って問題ない。
圧されたコネクティングピン部分は、そのままでは圧着された状態で動きが悪いため、リンクから曲げたり指で押したりしながら馴染ませ、動きを良くする。
コレで完了だが、きちんとつながっているか確認のため軽く走ってみよう。
チェーンプレートが切れた場合はピンでも対応できない。しかし、ミッシングリンクを使えばそんな問題も解決できる。ただ、基本的には1回しか使えないので使いまわしは不可。複数回使えると紹介されているものもあるが、チェーンは大きな負荷がかかるところなので、安全のためにも1回使い切りとしたほうがいい。
切れてしまったプレート部分から、チェーンカッターでピンを抜く。アウター側を外してアウターをつけ直すので、コマ数を変えることなく復活させられる。
インナーにミッシングリンクをはめる。当然のことだが、シマノやカンパニョーロ、段数によって互換性があるので、使用しているチェーンに合わせて用意する。
だるま形に開いたプレートの穴に、突き出たピンをはめ合う。くびれた部分でピンがひっかかるが、ここではまっすぐ平行に入っていればOK。
ミッシングリンクがチェーンステイの上側にくるようセットし、軽くペダルを踏み込む。チェーンが張ることでプレートにピンがはまり、作業完了。
ギア板の歯の間隔が手裏剣のように広がってしまっていたら、いくらチェーンを新品にしてもすぐに伸びてしまう。この場合はギア板とチェーンの両方を交換することとなる。
ギア版が広がる理由は、チェーン洗浄をせずに汚れたまま使用を続けると、チェーンに付着した汚れや砂などがヤスリのようにギア板を削ってしまうためだ。
チェーンはそこまでの価格でないが、ギア版を変えるとなると結構な費用になる。そんなことにならないようにチェーンの洗浄はこまめに行うこと。詳しくは「チェーン洗浄方法」を参考に。
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