ロングライドに必要な装備と最適なバッグの選び方

Equipment necessary for long ride and how to choose the best bag

ロードバイクでのロングライドはすべての荷物を常に携行して走ることとなる。できるだけ余分な物は持たず、コンパクトにまとめることが必要だ。ここでは最低限必要なものから、それを入れるバッグについて紹介する。

ロングライドに必要な装備と最適なバッグの選び方

はじめに

できるだけコンパクトにまとめること

ロングライド時の持ち物は、できるだけ少量でコンパクトにまとめるのが基本。慣れないうちは様々なトラブルを想定していくつもの荷物を持っていきがちがちだが、荷物が増えれば増えるほど重量がかさみ、疲れやすかったり、走行しづらかったりと大変。

トラブルに備えて様々なものを持っていっても、使用しなければただの重りでしかない。ロングライドでは道路を走行することがほとんどで、道沿いにコンビニや自動販売機が設置されていることが多く、それらの箇所で飲料や食料を補給するようなことができる。

ロングライドの持ち物は、使うかどうかわからないものは持っていくのをやめ、できるだけ軽量化した装備であれば、快適なロングライドを楽しむことができる。

ロードバイク本体は1グラムでも軽量なものがいいが、一方で無駄なものを持っていけばそれだけ全体的な重量がかさむ。ロングライドに挑むのに高価な軽量なロードバイクを選ぶよりも、荷物の選定に力を入れたほうが良い判断だ

慣れてくると荷物の量は少なくなっていく

ロングライドの経験が増えれば何が必要かどうかを判断できるようになるので、荷物の量は少なくてよくなる。事前に走行ルートをよく調べておき、途中にコンビニやスーパーなどがあるか確認しておくこと。店舗があれば補給食などを入手できるので、最初から持っていく必要はない。

走行ルートによっては、財布と携帯電話、そしてパンク修理キットだけでも日帰りロングライドは可能。なお、財布は普通の財布だと重さと量がかさんでしまうので、ジップロックを財布代わりにするなどしてできるだけ軽量化を図りたい。

宿泊を伴うロングライドの場合は着替えなど荷物の量が多くなりがちだが、余計なものは持っていかず、極力荷物を減らしたい。宿泊先で洗濯が可能であれば替えのサイクルジャージやレーサーパンツを持っていく必要もない。そのあたりについても宿泊先には事前に確認しておこう。

ロングライド時に携行するもの・したいもの

ロングライドの持ち物はできるだけ少ないほうがいいが、邪魔にはならず便利なものは持っていこう。

例えば、ライトやサイクルコンピューター、ドリンクボトルなどのロードバイク本体に装着するものは、体への重量負担にはならず、ロングライドの邪魔になりにくい。

その他、携帯工具や空気入れ、パンク修理キット、携帯工具、スペアチューブなどはサドルバッグに入れておくことで体への重量負担は減らせる。

持ち物 半日ツーリング 日帰りツーリング 宿泊ツーリング コメント
携蒂工具
スペアチューブ 出発前に交換する練習をしておきたい
パンク修理キット
空気入れ(携帯用) CO2ボンベがおすすめ
ドリンクボトル 夏なら2本欲しい
カギ 軽量のワイヤーチェーンが便利
ライト 前後ともに必要
轅行袋 遠方の場合
泥除け 雨天や路面状態が悪い場合
サイクルコンピューター なくてもいいがあると超便利
ヘルメット
レインウェア 高機能レインウエア推奨
ウインドブレーカー レインウエアでも代用可
替え下着 ×
グローブ 手の甲の部分で汗も拭ける
サングラス
日焼け止め 夏なら必須
バルブアダプター
防水の物入れ 財布代わりに
保険証 身分証明書としても
地図 スマートフォンで代用可
腕時計 スマートフォン・サイクルコンピューターで代用可
携帯電話・スマートフォン 宿泊の場合は充電器も
タオル 薄いタオル
救急セット バンドエイドなど2~3枚
ビニール袋 濡らしたくないものを入れたり汚れ物を入れたり
非常食 途中で補給するのもよい
軍手 チューブ交換時や輪行作業時に

ライト(前後ともに)

ライトの主な目的は路面を照らすことではなく、車や歩行者に対して自分の存在をアピールするためのもの。路面やまわりを明るく照らすのは街灯の役目。

外が明るい時間に走るのならともかく、ライトは夜間暗くなる時間帯に走行するのであれば必ず持っていこう。トラブルで帰り道が暗くなったり、長いトンネルがあるかもしれないことも想定しておこう。

前方向けのライトは明るいものを選ぶ

現在の自転車用ライトは明るくコンパクトで電池が長持ちしやすいLEDランプが主流となっている。前方のライトはできるだけ光度の高いものを選ぶようにしたい。

選ぶ際の基本は200ルーメン以上の照度を持っているもの。例えばキャットアイ VOLT800であればこの基準以上の照度があるので、暗い場所でもロングライドにも使いやすい。詳しくは「ライトの選び方とおすすめのライト6選」にて紹介しているのでそちらを参考に。

特に夜間の峠道などは周りが暗く強い明かりが必要なので、そのような場所を走行する際はライトを2、3灯ロードバイクに付けておくと安心。

後方用のライトも必要

ライトは前方を照らすものだけでなく、後方用のライトも必要。後方用のライトは周辺を照らす役割ではなく、後ろから近づく車に自分の存在を知らせる役割

反射板もあれば更に良い

安全性を高めるためにはライトだけでなく反射板が付いているアイテムを装備するといい。ヘルメットやサイクルジャージ、サドルバッグなど反射板が付いているものも多い。これらのアイテムを複数点灯しておき、車からすぐに気がつくようにしておきたい。

サイクルコンピューター

サイクルコンピューターは走行の距離・時間・速度・ケイデンスなどが分かる機械で、ロングライドに役に立つ機能が揃っている。現在地の確認はスマートフォンで調べることができるが、走行中の速度や時間、そしてケイデンスの表示はサイクルコンピューターが適役。

特に、ケイデンス(クランクの回転数)を測る機能は重要。例えば、回転数を意識することで、効率的で疲れにくい走りができる。このような楽に遠くに走る方法は「ロングライドに適した走り方を習得しよう」で紹介しているが、その方法を実践するためにもケイデンスを測ることは必須とも言える。

泥除け

泥除けは雨中走行や路面が濡れている場合に役に立つ。路面状態が悪い箇所を走ると、後輪から跳ね上げられた泥は高く跳ね上がり、衣服や装備、バッグや靴を汚してしまう。基本的にはロングライドは降水確率が低い場合に行なうので、常に必要はわけではないが、雨天になる可能性が高くても実行せざるを得ない時には装着したまま出発する。

バルブアダプター

普通の空気入れは英式バルブ用だが、このバルブアダプターを装着すれば、ロードバイクで使っている仏式バルブに空気を入れる事ができる。

このバルブアダプターさえあれば、交番やガソリンスタンドなどで普通の空気入れを借りることさえできれば、ロードバイクに空気を入れることができる。携帯用空気入れを持ち運ばない人でも、万が一に備えてこれぐらいは携行したい。

なお、英式空気入れのほとんどは高圧まで空気を入れることができなかったり、空気圧メーターがついていないので、毎日の空気入れにバルブアダプターを利用するのは適切ではない。あくまで応急処置アイテムとして使うこと

サングラス

サングラスは強い日差しでも周囲の視認性を高め、紫外線から目を守り、走行中のホコリや小さな虫、樹木の枝や葉などから目を守る役目を持つ。特に夏場にはサングラスの有無で目の疲れ具合が大きく変わる。

サングラスは普通のサングラスでもいいが、前傾姿勢で走るロードバイクにはスポーツ向けのサングラスを使ったほうが走行中にずれたりしないので便利。

ヘルメット

万が一の場合に命を守るのがヘルメット。車のシートベルトと同じで、ロードバイクに乗る際は必ずヘルメットを着用する習慣にしたい。

ロードバイクに使用するヘルメットは軽量で通気性やフィット性が高く、蒸れたり重いなど、ヘルメット着用のデメリットがないぐらいの性能。正しいサイズのものを正しく身につけよう。ヘルメットについて詳しくは「ヘルメットの選び方とおすすめヘルメット」で紹介しているので参考に。

日焼け止め

ロングライドは長時間外で走るため、天候によっては常に日光を浴びながら走ることとなる。日光によって肌が焼けると疲労が増しやすく、肌の健康にも悪い。夏のロングライドでは必須であり、SPFが高いものを選ぶこと。もちろん、春や秋でも日焼け止めを使用しておきたい。

走行前に塗っておくのはもちろんのこと、こまめに塗り直すためにも日焼け止めは持っていこう。おすすめの日焼け止めは、「暑い夏でも快適に走るための服装・バッグ・アイテム」にて紹介しているので参考に。

バッグ選びの基本

身につけるタイプのバッグかロードバイクに装着するバッグか

バッグを選ぶ際に最初に考えたいのが「身につける」か「ロードバイクに装着する」か。すでにリュックやウェストバッグ、メッセンジャーバッグを所有しているのであれば、それを使うのが経済的。一方、新たに購入するならばロードバイクに装着するタイプのものをお薦めする。

というのも、バッグはロードバイクに装着するほうが断然楽。もちろん荷物は身に着けるよりもロードバイクに装着するほうが疲れにくい。バッグを身につけると、常にその重さが体の負荷となり、肩がこったり尻が痛くなったり疲労を早めたりすることになるし、体との密着部分が汗により濡れやすくなり不快。可能なかぎりロードバイクに装着するタイプのバッグがおすすめしたい。

タイプ 身につけるタイプ ロードバイクに装着するタイプ
リュック・メッセンジャーバッグ サドルバッグ・シートバッグ
メリット ロードバイク降車時に持ち運びやすい 体への負担が小さい
デメリット 体への負担が大きい 着脱が面倒

荷物の大きさにあったバッグを選ぶ

荷物の量は半日や日帰り、宿泊の場合や季節、ロングライドの目的などによって異なってくる。日帰りで観光などを行わない場合、大きめのサドルバッグがあれば最低限の荷物は収納できる。

一方で宿泊を伴う場合は着替えなどを持っていく必要がある。もちろん状況や目的によって荷物は増えるが、そこそこ荷物が増えそうであれば、サドルバッグでは容量が足りず、シートバッグを使ったほうがより多くの荷物を入れることができるので便利。

それでも入りきらない場合はフレームに装着できるバッグを準備するか、リュックやウェストバッグなどを使うことになる。

ただバッグに関しては、大は小を兼ねるという考え方はおすすめできない。必要な荷物がコンパクトに収まっている状態にすることがパッキングの基本であり、余分な空間があれば荷物は安定しない。

なお、シートバッグは荷物の量に合わせてバッグの大きさを調整できるという点でも非常に便利。

ロングライドに適したバッグにはどのようなものがあるか

容量 装備方法 おすすめ度
リュック 身につける ★★
メッセンジャーバッグ 身につける
サドルバッグ ロードバイクに固定 ★★
シートバッグ ロードバイクに固定 ★★★

リュック

リュックタイプのバッグはあちこちを観光しながらの場合など、ロードバイクを離れることが多い場合は、毎回バッグを外して持ち歩く必要がなく便利。

反面、背中が汗で濡れやすくなったり、尻や腰への負担が大きくなったりと、疲労やダメージが増えることを認識しておきたい。

リュックにも様々なタイプがあるが、ロードバイクに適したリュックも存在する。前傾姿勢での走行に適した重心バランスになっていたり、走行中にリュックがずれにくく、背中のムレを抑える機能が備わっている。ほかにも、走行中に簡単に水分を補給できる機能がついているものもある。

リュックタイプを選ぶ場合は、ロードバイクに適したタイプのものを選ぶようにしたい。これらの条件を満たすリュックはドイターのレースX(容量12リットル)であり、詳しくは「初心者がロードバイクで使うリュックを選ぶならドイターのレースXがおすすめ」を参考に。

メッセンジャーバッグ

容量が大きくたくさんの荷物に対応でき、防水性も高い。ただし片側の肩でバッグの重さを支える構造上、通勤通学には特に問題ないが、ロングライドに使用する際は体への負荷が大きくあまりおすすめしない。

サドルバッグ

サドルバッグはサドルの下に装着してサドルやシートポストに固定するバッグ。ほとんどのロードバイクに装着可能。荷物の出し入れが簡単で、ロングライド時以外にもトレーニングや自転車通勤時に、ライトやスペアチューブ、パンク修理キットを入れておく場所でもある。大きさにもよるがウインドブレーカーや雨具など小さく畳むことで入れることができる。

サドルバッグでも大きなものはペダリング時に太もも裏に当たらないかどうかを確認した、い。また、振動によりベルト部が傷むことがあるので、重いものを詰め込むことは避けたい。

シートバッグ

ロングライド初心者におすすめしたいのはシートバック。サドルバッグよりも大容量の荷物を入れることができ、さらに、荷物が少ない場合は小さく畳めるので便利。

ロードバイクへの装着は、特殊な工具が必要というわけでもなく、装着も簡単。気軽に荷物を取り出すことができないのが難点だが、そのようなものはサイクルジャージのポケットに入れておくことで対応する。シートバッグについて詳しくは「多くの荷物を運ぶことができるシートバッグは旅行やロングライドに便利」を参考に。

容量 装備方法 おすすめ度
リュック 身につける ★★
メッセンジャーバッグ 身につける
サドルバッグ ロードバイクに固定 ★★
シートバッグ ロードバイクに固定 ★★★

パッキングのコツ

基本は荷物をできるだけ少なくコンパクトにすること

荷物はできるだけ少なくコンパクトにまとめるのが基本。荷物が大きくなるほど走行時の負荷と疲れが大きくなる。ロングライドでは常に少しでも身軽に走れように必要最小限の荷物をコンパクトに纏めるようにしたい。

使用頻度の低いものから順に入れていく

大前提として荷物がバッグの中で動かないように小さめのバッグに隙間なく入れること。特にサドルやフレームに装着するバッグの場合、走行中の振動で動かないようにきっちり詰めることが大切。

基本は使用頻度の低い重い物から底に入れていき、タオルやウインドブレーカーはその後に入れる。最後に防寒衣などを入れれば形を整えやすい。シートバッグは荷物を全て入れた後に空気抜き穴を使って空気を抜くことができるのでコンパクトにまとめやすい

空気穴

使用頻度が高い物は取り出しやすい位置に入れておくといいが、シートバッグやサドルバッグを使っている場合は、なかなか難しいので、サブバッグとしてフレームバッグを使うか、サイクルジャージの後ポケットに入れておく。

リュックの場合は背中面に濡れても問題ないものが来るようにする

リュックの場合は重いものをできるだけ底に入れるとともに、背中に当たる場所には工具など硬いものは入れないこと。

また、背中は汗をかきやすい部位なので、汗で濡れても影響の少ない雨具や輪行バッグなどを入れておくこと。衣類など汗で濡れては困るものは、すべてビニール袋に入れてからパッキングしておく。

ロードバイクに装着する場合は荷重バランスに気をつける

重量配分の前後左右のバランスが悪いと、スピードの出る下りではシミー現象といって小さな揺れが共振作用により大きなよじれとなる。ひどくなると車体が大きく波打つように揺れて危険な状態になってしまうので危険。後ろ側に荷重を集中させると起こりやすいので注意したい。

リュックが重い場合も注意が必要

重いリュックを背負った場合などは重心が高くなり、特に下りのコーナーリングではわずかなバランスの崩れが増幅されやすくなる。そうなればスピードを楽しむことができなくなってしまう。

まとめ

ロングライドの荷造りの基本はできるだけ少なくコンパクトに収納すること。最低限必要なものを揃えておき、途中で足りないと思ったものは現地で調達するぐらいでいい。

また、バッグについても容量、デザイン、収納場所の数、装着の方法、などさまざまな違いがあるので、それぞれの製品の機能をよく確認して選びたい。

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